近況報告


先月ご報告差し上げました放射光科学連携機構が5月に尾嶋機構長(柿崎物性科学部門長,若槻生物科学部門長)のもとに発足いたしました.

平成18年5月30日


昨年の秋にご報告しました,新リング建設に代る物質科学・生命科学「放射光Outstation案」ですが,総長室の指導のもとで,PF,SPring-8も参加したワーキンググループ(尾嶋座長)で検討が進み,学内横断的な連携研究機構が立ち上がりかけています.只今,平成19年度の概算要求に向けての準備も進行中です.

平成18年4月19日


今春ご報告しましたように,「小宮山アクションプラン」に高輝度光源計画を取り上げてもらう努力を,高輝度光源利用者懇談会(会長:大門寛 奈良先端大教授),放射光科学推進懇談会,物性研SOR施設を中心に続けてまいりましたが,先日,小宮山総長の任期中には高輝度光源リングの建設は行わないことが総長より明言されました.リングの仕様を構造生物学にも適するように2.4GeVに変更するなど,SOR施設も最大限の努力をされたにもかかわらず残念な限りです.リング建設に替わる可能性としては,学内横断的な放射光研究の組織を立ち上げ,既存のPF,SPring-8に東大の構造生物学,ナノサイエンス・物質科学のステーションを建設する「Outstation案」が残されています.今後,どういう体制でこれを推進するかなど,至急検討する必要がありますので,学内ユーザーの皆様のご意見をお聞かせいただければ幸いです.

平成17年10月6日


今年に入ってから,SPring8の次世代放射光源が科学技術政策の一つとしてクローズアップされるなど,高輝度光源計画を取り巻く状況は厳しくなっていますが,超短パルスや高密度励起などの特殊仕様を必要としない大部分のユーザーの高輝度光源に対する需要に変化はないと考えています.

東京大学では小宮山総長が就任され,大学の今後の重点政策の策定が課題になっています.高輝度光源計画が大学にとっても魅力的な計画であることが,計画の今後にとって非常に重要であると考えています.引き続き,皆様からのご提言を期待しております.

平成17年5月7日


昨年度は、土地取得、予算規模、維持費の問題など、東京大学で高輝度光源を実現するに当たっての困難さが指摘され、利用者にとっては意気の上がらない1年でした。東大で高輝度光源が実現できない場合、我が国のどの機関で実現できるかということも検討もされてきました。しかし、結局のところ高輝度光源を実現する場所は東京大学以外にはないということがまた明らかになり、大学が今後も計画を推進し続けることも再確認されました。学内を中心とした利用者の再度の盛り上がりが期待されています。

そこで推進懇談会では、全国の利用者組織である高輝度光源利用者懇談会(会長:大門寛 奈良先端大教授)と共同で、放射光利用の研究会の開催を計画しています。まずは、近年社会的要請が高いにもかかわらず、高輝度光源計画では比較的手薄であったバイオ・サイエンスの研究会を7月に開催、秋にはナノ・テク&サイエンスの研究会を開催の予定です。ご希望、アドバイス等をいだだければ幸いです。

平成16年5月21日


以前、東京大学の土地取得に見通しが出てきたことをご報告しましたが、その後、東大・東北大・KEK3者検討会議のもとに全国の研究機関(東大、東北大、KEK、SPring-8、分子研)から加速器専門家が参加したall Japanの"光源加速器策定WG"が組織され、精力的な検討の結果、14の直線部をもつ周長280mの1.8 GeV加速器の仕様を決定しました。これに続いて、ビームライン・光学系WG、利用計画(挿入光源部分)WGもall Japanで組織され、検討を開始しました。

本計画は挿入光源を主体とした第3世代極紫外・軟X線高輝度光源で、全国共同利用に供されますが、偏向電磁石からの光も従来に比べて優れています。柏キャンパスに建設された場合には、X線領域も含め、地の利を生かした学内共同利用が盛んに行なわれることが期待されます。平成15年度概算要求が認められますと、3年間の建設期間後、平成18年度から光が利用できるものと予想されます。学内利用もこれに合わせて、できるだけ早めに準備を行うことが望まれます。しかし、学内利用に関しては、平成7年に利用の調査が行なわれて以来、組織的な検討がなされて来ませんでした。今後、早急に学内需要を把握し、適切な対応をタイミング良く行っていくことが必要ですので、引き続きご協力の程よろしくお願い致します。

平成14年5月30日


前回ご報告した第1次補正、第2次補正の可能性ですが、物性研、利用者懇談会、東大当局の多大なご努力、全国放射光研究者の大きな期待にも関わらず残念な結果に終わりました。その後1月10日に開催された東大・東北大・KEK者検討会議では、平成15年度概算要求に向けて、KEK、SPring-8も含めたall Japanで加速器の設計を行なうことになりました。検討会議に出席された文科省量子放射線課長によれば、高輝度光源の学術的な重要性はすでに充分認識した、政府の財政状況は相変わらず苦しいが、概算要求に向けて大学側の"不確定要素"を少しでも無くすことが計画実現に重要であると、励ましを込めたご指摘をいただきました。

先週、その"不確定要素"で最大の問題であった土地問題が解決し、柏キャンパスでの高輝度光源建設が、いよいよ実現に向けて大きく動きました。平成15年度概算要求で計画が通れば、平成18年頃には放射光を利用できるようになると思われます。今後、学内ユーザーからも利用計画のご提案が活発になされることを期待しておりますので、引き続きご支援をお願い申し上げます。

平成14年1月28日 


放射光科学推進懇談会会長
藤森 淳